Coach Interview

コーチ紹介インタビュー

大学時代に海外旅行や語学学習に興味を持ち、旅行会社に就職。その後、語学学校での勤務を経て、人材業界に転職し、20年間多くの方の転職をサポート。

 

 

―― 今までのキャリアについて教えていただけますでしょうか。またそのキャリアを歩んできた背景をお聴かせいただけますか。?

 

大学では観光を専攻していたこともあり、新卒で旅行会社に入社し、個人の海外旅行の手配や団体旅行の担当からキャリアをスタートさせました。

 

学生時代にニュージーランドで3週間の短期ホームステイを経験したことをきっかけに、外国に行きたい、もっと語学を学びたいという想いがあったのですが、まずは就職してお金を貯めなければと考えて旅行会社への就職を決めました。

 

そして、就職して4年ほど経った頃、会社を辞めて半年間カナダのバンクーバーに語学留学しました。

 

留学して半年が経ち、そのまま留学し続けたい気持ちもありましたが、お金がなくなってしまったので、一旦帰国することにしました。再び海外に行くために、以前通っていた語学学校のベルリッツ・ジャパン株式会社に転職し、8年間勤務しました。その中で外国人を含むマネジメントも経験しました。

 

20代でマネージャーに昇進したのですが、それまでマネジメントの経験もなく、年上の方や、英語で文化圏も違う人たちのマネジメントに大変悩みました。そこで、経営やマネジメントをしっかりと学ぶ必要があると考え、仕事をしながら大学の社会人コースに編入し、しばらく会社員と学生を両立させていました。しかし、なかなか実務で成果を出すことができず、最終的に退職することにしました。

 

自分を見つめ直した中で、自分の興味は「ヒト」にあること、特にキャリアに関心があることに気づき、人材業界にキャリアチェンジしました。その後、20年近く人材エージェントとして仕事をしています。

 

 

 


過去のマネジメント失敗からトラウマを抱え、コーチングでキャリアを再構築

 

 

―― コーチになろうと思ったきっかけは何ですか?

 

30代の頃までは、仕事にやりがいがあって、成果も出すことができて本当に楽しかったのです。でも、

過去にマネジメントに失敗した経験からマネージャー業務に対してトラウマを抱えていました。

 

当時は、マネジメントする人はメンバーよりも優秀でリードしなければならない、仕事が出来なければならないというイメージを持っていました。そもそも自己肯定感が低く、人をリードしたり評価することに苦手意識があったこともあって、会社からマネージャーポジションを打診される度に逃げていたんですよね。そのような態度をしていると、当然ですが会社からの評価は下がっていきますよね。自分でもキャリアをどう築いていけばいいのかわからなくなって、社内に居場所がないと感じるようになりました。

 

会社にロールモデルになる人もいない中で、誰に相談すればいいのかわからないので、マネジメントやリーダーシップを学ぼうと色々なスクールに通ってはみたものの、全く成果につながらず本当に悩みました。そんな時に、たまたまキャリアコンサルタントの先輩にコーチングを紹介してもらったんです。

 

コーチングを受けた時、自分が話をして、それを聞いてもらえるということにとても気持ちよく感じたんです!

そこから、もしかしたら仕事の成果を上げるためにコーチングスキルが使えるかもしれないと思って、コーチングスクールに本格的に通い始めました。

 

最初は自分のために学んでいたのですが、コーチングスクールでは自己基盤、つまり自分の土台を整えることや、スキルや行動パターンだけでなく、人生の中でどう過ごしていくかということに目を向けることになりました。私自身がもともと興味があったところでもありましたが、次第に社内のメンバーにも同じことをしてみたら、みんながもっと仕事をするのが楽しくなって、楽になるんじゃないかなと思うようになりました。

 

そこで、会社の経営陣に「社内コーチ制度」を作りたいと提案してみたんです。ベンチャー企業で、離職率が高いことが課題でもあったのですが、「コーチングで社員の自己実現をサポートする」制度として導入することができました。

 

自分から積極的に提案するタイプではなかったので、今から思うと我ながら随分と大胆な行動をしたなと思います。評価に関係なく安心して自分の気持ちを話せる仕組みとして社内にコーチングを取り入れることができたことで、満足していましたが、徐々にもっと多くの人、特にキャリアに悩んでいる方に向けてコーチとして関われないかと思うようになり、個人でパーソナルコーチングを始めました。

 

 

 ――コーチとしての仕事と会社での仕事、両方の仕事をすることでの良さなどあれば教えてください。

 

 

会社で私の仕事は、企業の中途採用支援、人材活用支援と個人の方への働き方の提案なのですが、コーチングを始めてからは、コーチとしての経験を活かして、より相手の立場になってコンサルティングをすることや、もっと深く相手の本音の部分を引き出すことができるようになったように感じています。

 

また、コーチとして国際コーチ連盟(ICF)のコーチ認定講座のサポートもしているのですが、その経験を通じて、ファシリテーションスキルを磨くことができ、日ごろのプロジェクトや会議の進行にとても役立っています。

 

さらに、私自身が現役会社員として仕事していることで、自分が日々直面している悩みや課題が、クライアントの方の悩みや課題に近いことが多く、よりリアルに状況理解できるところも両立している大きなメリットだと思っています。

 

 

―― 現在のコーチングのお仕事について教えてください

 

コーチングのクライアントの方は、組織の経営層から若手社員の方まで幅広くいらっしゃいます。また、フリーランスで仕事をしている方、起業したての方、セカンドキャリアに向けて準備したい方など、ご自身のキャリアや人生を前向きに考えていらっしゃる方が多いです。

 

コーチとしての経験は6年ほどで、サポートさせていただいた人数は150名以上になります。

 


コーチングを通して、クライアントの可能性を信じて、希望を持って働けるようにサポート

 

 

―― 特に印象に残っているコーチングセッションやコーチを受けた方の変化について教えてください

 

初めて有料でコーチングセッションを受けていただいた方は、やはり特別印象に残っています。今も継続いただいている方ですが、お会いしたばかりの頃は漠然と「将来は会社経営をしてみたい」とおっしゃっていましたが、今は上場企業の役員として経営する立場でご活躍されていらっしゃいます。

 

はじめはマネジメントが上手くいっていない状況で悩んでいらっしゃいましたが、コーチングセッションを続けていく中で、どうしたら解決できるのか、自分はどう思っているのか、と自ら考え行動されるようになりました。

 

その方の転職のお祝いの際に「僕の人生を変えた3人のうちの1人が髙本さんです。出会えてよかったです」という言葉を頂き、とても感激しました。コーチをしてきて良かったなと思えた瞬間です。

 

 

―― コーチングでいつも心がけていることはありますか?

 

どんな人でも、いつからでもご本人が変わりたいと思えば変われるという可能性を信じて関わっています。そして、率直に正直に寄り添うことを大事にしています。

 

また、私自身が大事にしていることとして、「年齢や環境にとらわれないで働くことを楽しんでほしい、そういう人が世の中に増えてほしい」という想いがあるので、常に希望を忘れないように関わろうと思っています。

 

 

―― よくセッションでなげかける「問い」と、その理由があれば、教えてください。

 

「本当はどうしたいですか?」「何でもやれるとしたらどうしたいですか?」という問いをよく伝えているかもしれません。時に言葉はうそをつくことがあるので、言葉の奥にある気持ち、本音に触れてほしい、自分でかけている制限を外してほしいという想いがあるからこういう問いをしているかもしれません。



コーチングを通して、年齢や環境にとらわれず、自分のやりたいことにチャレンジできる社会を実現したい

 

 

 ―― なぜme:Riseでキャリアコーチをしようと思ったのですか?

 

キャリアに悩まれている方に向けたコーチングに特化されているので、今までの私の経験が役立つのではないかと思いました。また、本来のコーチングを大切にされていると感じたからです。コーチングは、コンサルティングやカウンセリングとは異なり、アドバイスをしたり、教えたりするものではなく、問いかけや客観的なフィードバックを通じて、クライアント自身が自分自身の中にある考えを探すサポートを行うものだと思っています。そのことを大切にされているな、またクライアントの方にも大切にされているなと感じたので、me:Riseを選びました。

 

 

―― 高本さんから見たme:Riseのよさは何ですか?

 

コーチングのご利用前にクライアントの方へカウンセリングを行っている点が、コーチとしてもクライアントとしても安心できると感じました。このことで、コーチとクライアントの間でお互いの期待値をすり合わせることができ、コーチングセッションの目的やゴールを明確にしてからセッションに臨むことができているので、コーチとしてもとても有難いです。また、悩みや相談がある時にバックアップしてくれる運営チームや、他のコーチの方と相談ができる場があることも、とても心強く思っています。

 

 

―― これからの高本さん自身はどんなことをしていきたいと思っていますか?夢や目標があれば教えてください。

 

私がコーチとして活動している大きな理由は、年齢や環境を理由に夢やキャリアをあきらめてしまっている人が多いことにあります。本当にやりたいことにチャレンジしない人を一人でも減らしたい、年齢にとらわれない人生を送ってほしいと心から願っています。

 

そしてもうひとつ実現したいのは、自分がやりたい仕事をして働くことを楽しんでいる人が溢れる社会です。そのためには個人だけでなく企業が元気であることも大切だと思います。個人が活き活きすれば組織は変わりますし、逆に組織が魅力的であればそこにいる個人の人生も向上するので、個人と企業がともに未来に期待できるような社会になるように貢献できたらと思っています。

 

 

【Profile】

髙本 由美子

旅行会社に勤務後、カナダに語学留学。帰国後にベルリッツジャパン㈱の法人営業、スクールマネージャーを8年間経験。外国人や年上の部下のマネジメントに悩む中で人材活用に興味を持ち人材業界へ。以後18年間、人材サービス会社にて約3000人以上のキャリア相談、1000社以上の採用支援を行う。

2018年にコーチ資格を取得し、現在は理系職専門の人材サービス会社での転職・複業支援コンサルタントに加え、キャリアや年齢を重ねることに悩んでいるビジネスパーソンに向けたコーチング、認定コーチ育成機関の講座サポートなどを中心に活動中。

 

・国際コーチング連盟(ICF)アソシエイト認定コーチ(ACC)

・一般社団法人 コーチングプラットフォーム認定コーチ

・国家資格キャリアコンサルタント