Coach Interview

コーチ紹介インタビュー

新卒から金融機関で10年以上従事。営業・マーケティング・人事とキャリアを変えながら駆け上がってきた経験

 

 

――これまでのキャリアについて教えてください。

 

新卒から通算10年以上、金融機関で働いてきました。私が入行した年は偶然にも合併があったので、同期が1000人以上いましたね。

 

メガバンクの法人営業でキャリアをスタートしましたが、社会人として未熟だったこともあり、銀行のカルチャーにうまく自身を適応させていくことができませんでした。

 

第二新卒枠として外資系金融機関に転職し、マーケティングに従事することになりました。当時は転職というのも珍しく、今では当たり前に言われている第二新卒という単語も出てきたばっかりというのもあってか、周りの同期がざわざわしていたことを覚えています。

 

 

――大きなチャレンジでしたね。

 

そうでしたね。でも、やっぱり今思い返してみると、大切にしている価値観は新卒の時も変わっていないように思います。

 

私の中で大切にしている言葉に「スリル」っていう言葉があるんですよ。これは自分が受けたコーチングのセッションの中で導き出しました。私は人生においてそのスリルを追い求めてしまうタイプらしくて。。転職したのも直感的に一回会社を飛び出してみるのも面白いんじゃないかと感じたというのもあるのかもしれません。

 

 

――転職先の外資系金融機関の次はベンチャー企業に行かれたのですよね。

 

そうですね。ベンチャーに移る前の外資系金融機関には、自分を拾ってくれた恩義もあって、10年以上勤務していました。その後思いがけないご縁を頂いたことをきっかけに、新しいチャレンジとして37歳でデジタル企業のスタートアップに移りました。

 

そこでは創業メンバーの代表を支える女房役として、そして100名規模のスタートアップの経営メンバーとして企業の変革をリードしていきました。たった数年間で社員も大きく入れ替わり、収益も数倍に成長するというダイナミックな経験でした。経営、営業、人事にマーケティングなど、自分が提供できるバリューはすべて出し切りながらひたすらに走り続けていた実感があります。

 

現在はこの会社の役員として、そして自身でも会社を立ち上げ、コーチングやコンサルティングを提供しながら二足わらじで生きています。

 

 


 

自身がクライアントとしてコーチングを受けた貴重な内省の機会。自分だけでなく多くの人へ「生まれてから今まで、生きてきたことすべてを還元したい」とコーチを志す

 

 

―― コーチングについては元々ご存じだったのですか?

 

 

「コーチング」という言葉自体はだいぶ前から社員研修などを通して知っていました。

 

 具体的に興味を感じるようになったのは、とある上場企業の役員の方とディスカッションをしていた際、その方が自費で専任のコーチの方にセッションを受けているというお話をしてくださったのがきっかけです。「高橋さん、コーチングっていいよ、面白いよ」って紹介してくださって。同時期に前職の同僚からコーチを紹介いただいたのも、コーチングを受ける後押しになりましたね。

 

私のコーチには自分の人生やキャリアにおいて、このままさらに高い壁を目指すのか、それとも異なる目標を目指すのかなど、いろいろ相談させていただきました。私自身がコーチを目指そうと思ったのも、このクライアント体験がベースになっています。

 

振り返ると、コーチングを受ける中で貴重な内省の機会を数多く得ることができました。自分が進みたい方向性がクリアになった、人との繋がりができたというこの経験を他の方に還元したいと思ったのがコーチを志した1番の理由です。

 

 

―― コーチングスクールで学んだあと、どのようにしてコーチとしての仕事をするようになったのでしょうか?

 

知り合いの経営者の方との繋がりでクライアントを紹介いただき、その会社社員の方にコーチングや人事面のコンサルティングのご支援をすることになったのがきっかけです。

 

ご近所にも経営者の方がいらっしゃるのですが、その方の会社にも支援に入るという御縁にも恵まれました。

 

本当に人生ってわからないものだなぁと。そして社名でもあるエンセッションの通り、様々な縁を通して、第二の人生を始動させています。

  


 ―― 今のコーチングのお仕事の状況を教えてください。

 

私のバックグラウンド的にもビジネス関連のご相談が多いですね。キャリア、転職、起業、社内の人間関係、昇進昇格などのテーマが多いです。

 

クライアントの数は平均して毎日2〜3名の方とセッションを行うペースです。たくさんの御縁に恵まれて、クライアントの方から成長の機会をいただけています。

 

 

―― コーチと他のお仕事との関わり合う中で、それぞれの仕事に生かされている点はあるのでしょうか?

  

実際にクライアントの方の中でもキャリアやリーダーシップ、マネジメントに悩まれている方は非常に多いです。そのような状況の中で、コーチである私自身も当事者として多くの経験をしてきた分、クライアントの方の気持ちに最大限寄り添えるというのは間違いなくあると思います。

また、私を選んでくださるクライアントの方のフィードバックを踏まえると、コーチに必要なのはスキルではなく、生き様なのだろうなとつくづく思います。生まれてから今まで生きてきたことすべてがコーチの仕事に生きているという感覚です。

 

さらに、常に相手の味方・サポーターであるコーチングマインドは、仕事に限らず、すべての人間関係において前提になると思っています。若手とのコミュニケーションもしかり、直属の上司とのコミュニケーションもしかり、どの場面でも生きていると感じています。

 

 

―― 印象に残っているコーチングセッションやクライアントの方はいらっしゃいますか?

 

コーチングをする中で、現職に留まるか、転職するかというテーマも特に多いです。

 

今の仕事に関する葛藤にとどまらず、社会人になった当初から大切にしていることや、当時感じていたビジョンから振り返りながらクライアントが大切にしている信念やこだわり、価値観などを丁寧にお話しいただきます。

 

すると不思議なのですが、徐々にクライアント自ら内省をし始めるんですね。印象的だったのは、言葉を止めて、じっと思考を巡らすクライアントの次の言葉を待っていると、突然「あ、転職しない理由は、ないですね!」と言ってくれて。翌月のセッションでは「納得できる働き先から内定もらえました!」と(笑)

 

自分の気持ちが定まると、自ら人生を変える一歩を踏み出していく方は本当に多いです。まさにコーチングの底力を実感した忘れられない機会です。

 

 

―― よくコーチングセッションで投げかける「問い」を教えてください。

 

今の気持ちを一つの単語にするとしたら、どんな言葉になりますか?」という問いですね。

 

頭にある思考と心の奥底にある感情は常に一致しているとは限らないと考えます。むしろ異なることの方が多いのが人間ですよね。

 

分かりやすく言うと、「空腹で何か食べたいな」と思っているときに、お腹がすいたという言葉があるから自分は空腹なんだと理解することができます。キャリアにおいても多分一緒で。自分の中でモヤモヤして言語化できていないものを思考へと引き上げる、頭の中をクリアにしていく問いです。

 

また、「敢えてお伺いします。もしそれをチャレンジしたとき、失うものや、不都合なことって何かあるんでしょうか?」という問いもよく聞きます。これは私の実体験からきている質問ですね。私が会社を起業するというときに自分の中で決意ができていなくてモヤモヤしているときに、コーチに「起業した後に何か失うものとか不都合なことってあるんでしたっけ?」と言ってもらえて。その時に「ないな」と思ったんです。どうしてブレーキをかけているのか、不都合なこともないのにただ自分自身で見えない壁を作っていただけなんだなっていうことを認識できました。本当にあと一歩のクライアントの方に、ここぞという時、背中を押したい時に問いかけたいものです。

 

 

 

 

クライアントの鏡になりたい。

じっくり深堀り、「本当に実現したい姿」を表出するコーチング

 

 

――コーチをするにあたって大切にしている部分やいつも心掛けていることはありますか?

 

クライアントの鏡になることです。これは本当にいつもお話しています。

 

いつでもクライアントの鏡になって、もう一人の自分と対話していただく、その時にコーチ(もう一人の自分)が「それはなぜ?」「もう少し具体的に?」「他にはない?」「話してみてどう?」と問いかけていくことで、自然の自分の心の底にある価値観が表出してくる、そういうイメージを持っています。

 

 

――目標達成を後押しするだけではなく、クライアントの価値観や信念をじっくり深掘る、これが高橋コーチのセッションなのですね。

 

そうですね。コーチングと検索すると勇気や、目標達成、夢の実現といったパワフルなワードが目立ちます。ただ、自身のクライアント体験で一番ありがたかったのは、自分の感情の底にある本当に実現したい理想の姿を言語化できた瞬間でした。勇気も目標の達成も、その理想の姿の輪郭さえはっきりしてしまえば後は自走できる。でも、そこがモヤモヤしているから、自走するのが怖い、そういうメカニズムなんだろうなと。

そのため、クライアントが何を大切にしているのかをうまく言語化していき、ゴールにたどり着くまで継続して行動できるように手助けしていくことこそがコーチングにとって最も重要な点なのではないかと考えています。

 

 

 

 

厳しいコーチ選抜を課すコーチングの質へのこだわり。me:Riseのチームでコーチングを追求していく姿勢に強く共感

 

 

―― なぜme:Riseでキャリアコーチをされようと思ったのですか?

 

選考を通して出会った方々から感じる雰囲気からme:Riseのプロフェッショナリズムとホスピタリティを感じ、温かく迎え入れてもらえる場所と自らを成長させられる場所が絶妙に両立できている印象を持ち、ジョインを決めさせていただきました。

 

 

――高橋さんから見て、me:Riseの良さはどんなところだと思いますか?

 

me:Rise「選りすぐりの人間しかこのコーチとして入れない」という少数精鋭のこだわりがあると強く感じました。

 

また、私を含めコーチの皆さんは個々に活動されている方ばかりですが、me:Riseコーチとして集ったときは同じ会社の社員のような一体感を感じましたね。まるでサッカーの日本代表のように、国内外問わず別々の環境でプレーしている選手たちが、日本の代表戦では志を同じにして戦うような感覚でした。このような「チームでコーチングを追求していく」という意識は良い特徴と言えると思います。

 

 



【Profile】

高橋悠人

三菱UFJ銀行、メットライフ生命を経て、DX領域でコンサルティングを提供するスタートアップ企業へ参画。営業及び人事領域の経営職として5年間全社をリード。

自身のキャリアと人生の関係性を見直すなかで、コーチングに出会う。約2年間にわたるクライアント体験が、プロコーチを志すきっかけに。その後、自身のビジョンである「人との御縁を中心に、個の成長や社会の発展に貢献する」を形にするためエンセッション合同会社を設立。現在は、会社の事業やスタートアップの人事責任者に加えて、コーチ業にも力を入れて活動中。キャリアやビジネス、マネジメントや起業といったテーマを扱い、クライアントの「ありたい姿」を探索していくコーチングが強み。

 

・国際コーチング連盟認定コーチ(ACC)

・銀座コーチングスクール(GCS)認定プロフェッショナルコーチ