Coach Interview

コーチ紹介インタビュー

証券業界からIT業界まで、幅広い挑戦を経て得たキャリアの進展と成長

 

 

――これまでのキャリアについて教えてください。

 

私は大学3年から就職活動を始めましたが、当時は「超氷河期時代」で、非常に厳しい状況でした。子供の頃から、金融機関や航空会社の地上勤務職に就くことが夢でしたが、最終的には安定性や業績、企業規模、上場企業であることを重視し、プライム市場の中堅証券会社に就職しました。内勤事務職を希望していたのですが、入社後1週間の研修後に配属されたのは、本店の新規営業部門でした。

 

そこで私は窓口業務を担当した後、近隣の住宅地図を手に、一軒一軒個人宅や商店を訪問し、営業活動を行いました。新人でも入社1ヶ月で顧客獲得数や売り上げのノルマが課されており、証券会社に対する世間のイメージが悪化していた時期だったため、訪問先でホースの水をかけられたり、怒鳴られたりと、非常に辛いスタートでした。

 

それでも、私の負けず嫌いな性格やコツコツと努力を続ける姿勢が功を奏し、入社3ヶ月目には個人のお客様から新規受注をいただき、その結果、社長賞を授与されました。最終的には年末までに再度の取引をいただき、再び社長賞を受賞することができました。

 

ところが、2年目には新宿支店へ異動となり、ゼロからの新規開拓を求められました。1年目に獲得した顧客は持ち運べず、ノルマもベテラン営業と同水準に設定されることになり、證券の倒産や金融機関の統廃合が活発化する中で、新規営業職に限界を感じ、事務職への転職を決意しました。

 

その後、建設会社に転職し、秘書業務や広報、営業部門の受注管理など幅広い業務を担当しました。しかし、業界の男尊女卑文化や先輩女性社員の転職・退職を目の当たりにし、再び転職活動を始めました。IT業界が将来的に拡大すると見込んで2社に応募し、第一希望のトランスコスモスに入社しました。

 

ここでは、役員秘書や営業アシスタント、サービス企画・開発・推進など、多くの経験を積むことができたのですが、一方で、これまで自身のキャリアや専門性について深く考えていなかったことに気づかされました。

現在は、特許推進やデータアナリスト、社内IT統制プロジェクトなど、自身の専門性を活かせる業務に就いていると実感しています。

 

 

 

 

自身のコーチングで相手の変化を実感。コーチとしてより多くの人に寄り添いたいという決意が芽生えた瞬間

 

 

――そのような生活から、コーチングに出会ったきっかけはどのようなものだったのでしょうか。

 

実は、もともとコーチングという言葉自体を知りませんでした。振り返ると、母が私に対して厳しく接していたことや、現在の会社で頻繁に行われる組織変更によって、上司や同僚が常に変わることが大きな影響を与えていたと思います。私は自分では社交的で、人見知りもしないタイプだと考えていましたが、実際には、自分と全く違うタイプの人たちと仕事をする機会も多く、うまく馴染めていないと感じることがありました。

 

そんな時、占い感覚で人間分析のようなものをネットで調べ始めたのがきっかけで、まず心理学に興味を持ちました。上司の行動パターンを理解し、それに基づいてどう対話すればよいかを考えるようになった結果、自然とコーチングに出会うことになりました。

 

―― コーチングスクールに通うきっかけは何だったのでしょうか

 

コーチンングスクールに通ったきっかけは、自己肯定感を上げる、仕事やプライベートでやりたいことを明確にしたい、セルフコーチングができるようになりたいなどの思い

でした。その時は、自分が変わりたいという思いが強く、自身がコーチになるつもりはなかったんですよね。

 

―― コーチになろうと思われたきっかけを教えていただけますか

 

さまざまな人からコーチングを受け、公開セッション(人が見ている前で行うコーチングセッション)で他の人の悩みが解決されていく様子や夢が実現する過程を見て、コーチングに対する理解が深まっていきました。特に、コーチングスクールの中での「100人コーチング(100人にコーチングをする)」という課題を通じて、私のコーチングによって相手が変わっていく姿を目の当たりにしたこと、その成果を実感したことが大きなきっかけです。その経験が非常に嬉しかったのを今でも覚えています。

 

―― その経験がコーチとしての道を選ぶ後押しになったのでしょうか?

 

その通りです。私自身もコーチングを通じて変化していく中で、同じように悩んでいる人たちの力になりたい、もっと多くの人に寄り添いたいという気持ちが強くなっていきました。

 

―― どのようにしてコーチとしての仕事するようになったのでしょうか

 

100人コーチングをしている最中に、受けてくださった方から、継続してセッションを受けたいというご希望が入るようになり、スクール同期生からの紹介、継続クライアント様からのご紹介で始まりました。

 

 

 

会社員としての実体験を生かしたコーチング。現場感覚を反映したリアルなアドバイスを心がける



 ―― 会社員とコーチを両立するからこその良さはどんなところにありますか?

 

そうですね、会社員としての経験があるからこそ

実際に仕事で感じた良いことや嫌だったこと、メリットやデメリットなどをリアルに体験し、その臨場感をコーチングにも活かせると感じています。

 

また、私自身がキャリアの中で壁にぶつかり、突破できなかった経験や、失敗したと思うこともありました。そういった経験を踏まえて、特に若い世代には早めに気づいてほしいことがたくさんあります。

 

 

―― その経験がコーチングにどのように役立っているのでしょうか?

 

会社員として働いているからこそ、会社員とコーチの両方の立場から物事を考えることができる点が大きいですね。自分の経験をもとに、適職や向いていないことを見極めるためのアドバイスもできますが、コーチングを通じてその人自身が答えを引き出せるようサポートしたいという思いが強いです。仕事をしているからこそ、現場でのリアルな感覚や考え方をコーチングに取り入れることができ、それが両立することで生まれる強みだと思います。

 

―― 現在のコーチングのお仕事について教えてください

 

結婚を機に、継続クライアント様の募集は一旦休止し、ご紹介のあった方のみ、都度お引き受けしております。

 

 

―― これまで最も印象に残っているコーチングやクライアントさんはいらっしゃいますか?

 

はい、特に印象に残っているのは、ある男性会社員の方です。営業職で、マネジメントをしているチームの営業成績が伸び悩んでいて、一部のメンバー間での不仲、さらには自身の婚活に悩んでおられました。彼のコーチングを始めた後、彼は営業成績を130%達成し、チームの雰囲気も劇的に改善されました。

 

―― それは素晴らしい成果ですね。どのような変化があったのでしょうか?

 

彼が部下の方々にもコーチングを取り入れたことがきっかけで、チーム全体が結束力を増し、強い組織へと成長しました。また、彼自身も仕事での成果が自信に繋がったのか、その後まもなく社内の女性と結婚されました。このように、仕事だけでなく、プライベートでも充実した結果を見ることができ、非常に嬉しく感じました。

 

 

―― よくセッションでなげかける「問い」を教えてください。その理由も教えてください。

 

「言ってみてどう?」

という問いは、セッションでよく投げかけます。頭の中であれこれ考えたり悩んだりすることはありますが、実際に言いたくても我慢したり、遠慮していることを口に出してみると、新たな気づきが得られることがあるからです。また、別の言い方や伝え方が見つかるかもしれませんし、逆にやはり伝えない方が良いという判断に繋がることもあります。そのため、この問いかけは、クライアントさんが自分の考えを整理し、より良い決断を下せるため、非常に大切にしています。

 

 

 

 コーチングとキャリア形成の両輪で未来を切り開く。自らの経験を活かし、共に夢を実現するために

 

 

―― me:Riseでコーチをしようと思った理由は何ですか?

 

60名いたコーチングスクール同期の中でも親しくさせていただいていたme:Rise所属の小泉暁子コーチの紹介でme:Riseを知ったのですが、自分自身の仕事でキャリア形成がうまくいかなかった苦い経験を踏まえて、コーチングを受けることで、未来は変えることができること、会社員という同じ立場で、心強い存在がいることを知っていただき、多くの皆さんの夢や目標の実現するコーチとして、ご一緒していきたいと思ったからです。

 

 

―― これからどんなことをしていきたいですか。夢や目標があれば教えてください。

 

私は、仕事もプライベートも人との縁が運命を左右すると考えています。本業では専門性をさらに高め、若手社員や上司との信頼関係をより強化していきたいと思っています。また、me:Riseのコーチとしても、コーチングスキルや人間性を着実に高めていきたいと考えています。コーチとして、そして人としての魅力をさらに引き出し、より多くの方々に価値を提供できるよう努力していきたいです。

 

 



【Profile】

竹谷由弥子

プライム市場の証券会社、建設会社にて営業職、購買や広報業務等を経て、2001年よりトランスコスモス(株)に勤務中。関連会社や部門の立ち上げ支援、サービス企画/開発/推進、役員秘書などを経験。現在は特許関連の社内推進業務、社内IT統制、データアナリストとして経営へのレポーティング業務など、複数部門を兼務しながら若手の育成を行っている。自身の職場でのキャリア形成や将来ライフスタイルに不安を漠然と感じたのをきっかけに、2012年からコーチング・心理学を学ぶ。営業ノルマ、資格取得などの目標達成系、人間関係改善などのコーチング実績がある他、分析手法を用いたソシオメトリー、カウンセリング領域も得意とする。

 

・チームフロープロコーチ養成スクール認定コーチ

・CTI JAPAN 基礎コース修了

・日本心理学アカデミー中級心理カウンセラー